質問一覧
01:オーガニックコットンを最初に始めたのはどこの国?(解答)
02:オーガニックコットン先進国はどこ?(解答)
03:オーガニックコットンの栽培が行われている国の数は?(解答)
04:コットンファーマーはなぜ栽培に踏み切るの?(解答)
05:オーガニックコットンの確認はどのように行われていますか?(解答)
06:世界の認証機関はどうやって検査しているのですか?(解答)
07:現在JOCAで扱っているオーガニックコットンはどんな国のもの?(解答)
08:米国に限定しているのはなぜ?(解答)
09:オーガニックコットンを栽培するうえで一番の問題は?(解答)
10:オーガニックコットンに全面的に切り替わることはありえる?(解答)
11:オーガニックコットンと普通のコットンの見分けはつく?(解答)
12:畑の見分けは?(解答)
13:オーガニックでの栽培に適した気候は?(解答)
14:日本で栽培するなら、いつどこで、が理想?(解答)
15:日本でのオーガニックコットンの栽培は?(解答)
16:国内生産のワタは流通していますか?(解答)
17:オーガニックコットンの製品ってどれくらいありますか?(解答)
18:人気ナンバーワン商品はなに?(解答)
19:どれくらいの量でどれくらいの商品ができるの?(解答)
20:日本国内でのオーガニックコットン流通率は?(解答)
Q&A一覧
アースフレンドリーという概念の元に、製造工程を重視した製品を作った一番最初は、おそらく、デンマークの会社でノボテックスという繊維会社です。1980年代半ば頃に「グリーン・コットン」というブランドで始めました。1987年には、「グリーン・コットン」計画によって、デンマーク環境賞を受賞しています。綿花はトルコ、ペルー、エジプトなどで生産しています。
昔から、特に第2次世界大戦以前はほとんどの農業がオーガニック農法でした。しかし、大戦後、化学技術の飛躍的な発展によって、農業生産増進のたに農薬や化学肥料が大量に使われるようになり、それが地球環境をおびやかすところまで来てしまいました。
このような状態を続けていては、私たちの生活環境はますます悪くなって、取り返しのつかないことになります。農薬や化学肥料の使用量を減らす方法の一つが、有機栽培です。オーガニックコットンという名前を聞くようになるのは、90年代初めごろからです。そして、オーガニックコットン農法の規準を制定した国は「アメリカ」ということになります。
※この「グリーン・コットン」がどんな基準に基づいていたか、製造過程のことなのか、農地のことなのか、等については、現在調査中です。また、農地での農薬の使用の変化についてなども併せて調査しています。これらはどちらも後日当メールマガジンで流したいと思います。
欧米諸国では、消費者の意識が進んでいるといわれますが、実態はわかりません。
食用作物の有機栽培はひじょうに進んでいます。テキサスの生産者組合のデーターによりますと(2年前)オーガニックコットンの生産数のうちの消費率はアメリカとヨーロッパでそれぞれ40%づつで日本が10%。その他が10%だそうです。
トルコ、アメリカ、ペルー、インドなど17カ国を数えます。(1996年現在)
第一義にはもちろん環境への配慮です。
オーガニック・コットンを栽培するのには、農家にとっては、かなりの労力の増加、収穫が落ちる危険度のおそれ、有機栽培の認証チェックの手間の煩雑さなどの負担を覚悟しなければなりません。
その代わり、オーガニック・コットンは、普通に栽培された綿花より、高い価格で買われるというメリットもあるのです。そのような状況を勘案して、農家が実施に踏み切るのです。有機栽培と認められるには、3年間、その農地で、有機栽培を続けなければ、有機栽培作物とは認証されませんので、いったん有機栽培をすると決めれば、続けるという覚悟もいります。
それらの条件をクリアして、はじめてオーガニック・コットンの栽培が行われます。
オーガニックコットンの確認の仕方は、各国、認証団体などによって異なります。
米国は、自国内で綿花生産をしています。欧州では、ギリシャやスペインを除いて綿花生産はほとんどなく、輸入しています。そのため、ほかの国々で生産指導をしています。
認証の仕事も、米国は自国内の農民対象に行うのに対して、欧州では民間の認証機関がほかの綿花生産国で行っています。
米国では、2002年10月からは、法律のもとで全国統一の規定で管理され、正式に認可を受けた民間の認証機関が認証を行います。(現在は、民間の認証機関がそれぞれの基準で認証を行っています)欧州では、IFOAM(国際有機農業運動連盟)の基準をベースとして、民間の認証機関が認証を行っています。
米国では、農地の比較的近くに認証機関があるので、抜き打ち立ち入り検査を行います。
申請書類のチェック、土壌・種・葉・実・せんいなどの化学分析、状況確認聴取、作物出荷時点での確認聴取なども厳格に行われます。
欧州の検査機関、例えば、SKAL(オランダ)やKRAV(スエーデン)綿花生産を認証する場合は、2つの方法をとります。
1;本部からスタッフが出張して認証作業を行う。
2;支所をもうけて、そこからスタッフを派遣して認証作業を行う。
認証基準は米国と若干違うところもありますが、検査の方法はほぼ同じです。
現在のところは、認証手続きがはっきりしている米国1カ国です。
今日事務局に質問があって中国で栽培されたオーガニックコットンをドイツのBCSという機関が認証しているが日本で興味ある会社はないかといってきたそうです。
ドイツには、有機栽培認証機関は、KRAVの関係で、8つあります。そのなかの一つである、BCS Oko Grantie (OkoのOの上に・・が付いています)という機関です。この機関はKRAVと契約を結んでいるが、まだ十分な評価を得ておらず、認定の決定はこれから行われるとなっています。
ただ、KRAV自体が、IFOAMの認可機関ではあっても、オーガニック・コットンについては、IFOAMの基準が2002年の改訂で正式発効する(ようなことのようです)ので、現在は、あくまでKRAV独自に進めているという段階です。
オーガニックコットンの認証は、今世界規模で広がりつつありますが、まだまだ発展途上なのです。私達も、こうした情勢に合わせて柔軟かつ迅速に対応していかなくてはなりません。
オーガニックコットン製品を今後日本でもっとひろく使っていただくためには、米国以外の国々で認証活動をしているEUの認証機関を選定して、協力関係をつくり、情報交換を緊密にとることが必要だと考えています。
米国の場合は、自国内だけのチェックで、綿花の認証に信頼がおけるからです。将来は、欧州の認証機関の認証を認めていくことになろうかと思われます。
オーガニックコットンもまた工業生産の原料ですから、品質のよさと均一性、安定供給が大切です。薬品や化学肥料に頼らないで、そのような要望を満たすことは大変難しいことです。
また、生産リスクを含め、コストが普通の栽培より高くなってしまうこともマイナス要素です。
ただ、今、世界の綿生産は、中国、米国、インド、パキスタンなどの綿産大国にウエイトがかかってきており、そのような国では化学肥料や農薬をたくさん使います。
それに対して、小さな開発途上の国々では、経済的な理由もあって、薬品をあまり使わず、人手によってカバーして栽培をしているところもかなりあります。
農薬使用を抑えるのには、人手を使いやすい開発途上国の綿花生産をふやすことも一つの方法です。
綿製品がすべてオーガニック・コットンに代わることは絶対にないと思います。いまは0.1%といわれている生産量です。通常の栽培方法にとって変わる事はないでしょう。
しかし、消費者が有機栽培に関心を高めれば、一般の農業でも、環境に優しい農薬の開発をし、農薬を減らすようにすると思います。
見分けはつきません。
ただ、オーガニックコットンの場合は、製造工程でも化学薬品で化粧をするということがありませんので、綿せんいのそのままの風合いがでています。
普通のコットンでも、同じようにしてつくって、オーガニックコットンとウソをいって売っても、それを見分けることは不可能です。ですから、オーガニック・コットンの認証ということが、とても大切なことです。
種まきから収穫まで、半年前後にわたって、何回にもわけて畑をチェックしないと見分けられません。この手間とコストはたいへんなものです。したがって、認証に際しては認証機関の立ち入り検査、説明聴取、土壌・葉・実・せんいなどの化学分析などによって総合的にチェックします。
しかし、除草剤や落葉剤をまきますと、一目瞭然の状態になりますので、これはわかります。
気候とオーガニック栽培とは直接関係はないと思われます。が、やはり最適な日照時間と気温はあります。ただその原綿の種類によっても違うと思います。
日照時間、気温も、普通の栽培とオーガニック栽培とで違うといえるのかどうかは疑問です。綿の栽培で使われる農薬の多くは、殺虫・殺菌、それと他の作物と違うのは落葉剤の使用です。
違うといえば、機械化の進んだ国(米国、豪州など)と、機械化が遅れていて、手づみをしている国(低労賃の)の二つに分けられます。
殺虫剤を広域に使っているところでは、害虫の天敵をも殺してしまっているので、殺虫剤を撒き続けなくてはならないことになります。機械化の遅れている地域の方が、害虫を天敵や人手で処理しやすいのです。また、手づみであれば、落葉剤はまく必要はありません。
機械摘みの米国でも、テキサスは冬が早く来て、寒く、霜が早くからおりますので、ワタの葉を枯らしてくれます。これは冬暖かい地域ではできないことです。そのような地域では、有機栽培で認められている自然の物質を使って落葉を促進しているようです。
日本も江戸時代から明治中期ごろまでは、薬品がなかったので、まさにオーガニック栽培をしていました。当時は、関東以西で栽培されていました。日本においての綿の栽培地での最北は長野・群馬・栃木・茨城ときいています。
時期的には、4月から5月にかけて種まきをします。10月下旬には大体は収穫できます。
オーガニック・コットン栽培をしている人の話しは聞きます。ただし、商業生産は日本では採算にあわず、不可能です。コメのように日本が得意の作物でも内外価格差の大きさをみれば分かると思いますが、ワタの場合は1ケタ以上の差がでると聞きます。狭い畑の栽培では、機械紡績の原料としては、品質面で使えないと思います。
日本では、工業生産の綿製品の原料としては、品質面、採算面からつくることはできません。染織工芸用の原料として、あるいは自家用のふとんワタとして、つくっている人はおられます。
綿製品がいろいろの用途に使われていることは、ごぞんじのとおりです。オーガニックコットンも、同様に様々な用途に使われているので、「綿製品はどれくらいの種類がありますか?」という質問に答えることが困難なのと同様に、数字で答えを出すことは難しいことです。そのなかでも、オーガニックコットンの特質を生かしたもの、ということであれば、タオル、ハンカチ、肌着、ベビー衣類、寝衣・寝具など、肌にふれるものや、手でさわることの多い用途に向いています。
販売量の多いものはタオルです。ハンカチも数量だけでいえば多いと思います。
肌につけるものが一番人気がありますよね、肌着とかパジャマとかです。NOCで出しているパジャマはカタログハウスで販売しましたが2,000枚くらい売れているそうです。またテレビ通販でやりましたがこれは女性用のブラウスですが3,000枚を超えたそうです。
ハンカチの例で言いますと
1エーカーのコットン畑から収穫できる綿→約1.5〜2ベール1.5ベール(339Kg)の綿からゴミなどを落としてできる糸→約305Kg305Kgの糸から作れる一般的なサイズのハンカチ→約15,250枚となります。つまり、1エーカー(約1,200坪あるいは4千平米)の土地から、1万5千枚のハンカチができます。
(1エーカー;約1,200坪 4,000平米 ・ 1ベール;約226Kg)
綿から作れる糸量は、作る糸番手によって違いますし、コーマかカードでも違います。大体、綿総量の90%−75%の糸が作れます。
現在のところ、数量的には%にならないと思います。
理想は、ふえればふえるほど、地球環境のためにはいいことです。人々が環境への危機意識をもって、すこし値段が高くても、見栄えが変わらなくとも、オーガニックコットンを買うようになった結果と考えられるからです。
しかし、人間はそれほど、かしこくもないし、危機意識も低い、と思われます。
参考までに、オーガニックコットンの製品のみを扱っている(株)アバンティが年間に消費するオーガニックコットンの取扱量が日本全体の何%とするのか、それによって%を算出してみました。
日本で年間に消費される綿製品の量は80万トン前後です。アバンティでは年間180トンの原綿を使っています。
180トン ÷ 80万トン = 0.000225
0.02%ということですね。限りなく0に近いわけです。かなしい。。。。。。
JOCAホームページより
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